<食品関連法規>リスクを受容することは生活者のためである

勝間和代さんの「会社に人生を預けるな−−リスク・リテラシーを磨く−−」を読んで、食品に対してもリスクが受容できる世の中になってほしいと切に願いました。
自動車、航空機、電車、薬品、生活用品、そして食品と我々生活者は、適切な対価を支払って、恩恵を受け、簡便、快適、元気を生活しています。しかし、これらがすべて安全かというとそうではありません。自動車は、事故、死のリスクがあるものの、いつでも行きたいところに、快適に移動できるという恩恵を受けています。また、薬品は、薬害、耐性等のリスクがあるものの一時的な不快感を解消又は楽にしてくれるという恩恵を受けています。

食品については、生命の維持、元気さの維持、また、簡便、迅速、おいしいものを安定的に安価で購入できるという恩恵を受けています。しかしながら、食品に関しては、エコナの件、残留農薬の件、遺伝子組換え食品などなどリスクは微塵も受け付けないとの姿勢の生活者が多いように感じます。

リスクを正しく把握して、受容できる大人の社会(生活者集団)になってほしいと思いました。受容の基準としては、やはり、食品関連法規制(通知やガイドラインを含む)しかないのではないかと思います。その食品関連法規制を作るプロセスで絡む消費者庁と消費者委員会にも、自らの立場を守るための意見や判断ではなく、是非とも中立的な立場で役割を果たしてほしいと思いました。